忍者ブログ

毒親からの解毒日記

自己中心的で「暴力はしつけ」タイプの父、浪費家で「私は悪くないわ、気が付かなかっただけ」タイプの母に育てられ、子持ちになって初めて自分の中にあった親からの毒に気が付いたアラサー女の独白です。

愛されるこども

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

コメント

ただいまコメントを受けつけておりません。

愛されるこども

先日、父の姉、伯母にあたる人が、ヨウのクリスマスプレゼントを届けてくれた。夫も私もそれぞれヨウにプレゼントをすでに渡し、おそらくまもなく夫の父母も送ってくるだろう。
ヨウはみんなから愛されている。
ヨウを知るすべての人から、健やかな成長を願われ、笑顔をいつくしまれている。素晴らしいことだし、子供とはこうあるものなのだろう。
最近、自分が幼かったころのことが頭を離れない。恐らく、ヨウが少し言葉を解するようになり、おもちゃを自分で引っ張り出してさまざまに遊ぶようになったからだ。そして、子どもらしい駄々をこねたり、思う通りにならないと癇癪を起してみたりするようになったからだろう。
癇癪を起したヨウをなだめていると、自分が小さいころどのように扱われたのかが頭に去来する。今まで忘れていたことも思い出す。
「いいからほっておけ」と言われて暖房も入らない部屋の中に放置されたこと。どんどん暗くなって、でも電灯をつけるためのヒモには背が低くて手が届かない。真っ暗な中で涙が止まらなく、私のしゃっくりあげる声が聞こえているはずなのに、隣の暖かい明るい茶の間では両親と姉がテレビを見ながら食事を始めている。あらかた食べ終わったあたりでやっと戸が開けられる。
私は「こっちにおいで、ご飯を食べなさい」という声を待つ。でもそういうことは言われない。「まだ泣いてたのお?」と姉がニヤニヤしながら言う。母は呆れたようにため息をつき、「早く食べなさい。片付かないから」という。父はムスッとして自室に入っていく。
何で怒られてそんな目にあったのか覚えていない。主には「おなかいっぱいでご飯が食べられない」「お箸がうまく使えずにお茶碗に残ったご飯粒を食べきれない」「おもちゃを片付けない」「保育園であった出来事をしゃべる(うるさい)」という理由だったと思うが、「家じゅうどこでもついてきてうざい」という理由で叩かれたり閉じ込められたりしたので、思い出せない。
涙と鼻水でべたべたの顔を服に擦りつけながら甘えてくるヨウを抱きしめると、「トホホ」と思いつつ、甘えたいよね、と思ってそのままさせてやる。服は洗えばいいのだ。鼻水をつけられて困るような服は、子供が小さいうちは着ないのがよい。
私が小さいころ、姉に叩かれたり近所の子供に泣かされたりして母のところに涙をうるませて抱き着くと、母は「やめて」と手で振り払った。
私は母から1メートル離れてなぜ泣いているのか説明し、自分で涙を拭いた。悲しかった。よその子のように、母に抱き着いて泣きたかったのに。
母の気持ちもわかるようになった。服が汚れる、という思いが先に来てしまうんだろう。でも同時に、そんなことより泣いている子供を抱いてやるのが先決だろうという怒りも湧いてくる。

両親は、比較的近くに住んでいるイノと私の夫婦に老後を頼みたいのか、ことあるごとにお金を置いて行ったり、布団やじゅうたんを買って来たりする。私はそれもひどいストレスを感じている。これはなんだ?と。
そして葛藤する。親には一応世話になった。特に、大学に入って以降は、社会人として無縁にあるべきところを、躓くたびに一時避難所として面倒をみてもらっている。大人になってからは私が急性胃腸炎になってまともな食事をとれなくなった時もおかゆを作ってくれたり、産後三日ほど家事をやってくれたりした。出産・結婚祝いもたくさん現金をもらった。今は姉よりもケアされていると感じる。許さないといけないのか?

でも、結局のところ、昔姉に傾けられていた秤を今になって私の方に傾けられたところで、いずれいびつなのだと思う。昔は姉に多くのおもりが乗っていたから、私の方に乗せ換えて私の皿の方が重くなった、これでチャラ、という風にはならないのだ。以前は以前のことであり、今がどうであろうと、かつて私が無力で弱くて小さかったその時に、力を貸すことも、盾になることも、抱きしめてくれることもなかったことは永遠に残るのだ。
今はお金で買えるものはなんでも自分で買えるし、自分の身なりを整えることも、マナーを身に着けることも自分でできるのだから、今それらを与えられたところで何ほどの価値もないのだ。
人が本当に弱っているときに石を投げてきた人を許すのは難しい。裕福な時にされた贈り物のことは忘れやすい。
私はヨウの足りない力になり、ヨウを守り支える人になる。ヨウがどこに行っても強くあれるように、ヨウを鍛える。そしてヨウが思いやりと自信と意志をもった、自分の人生を切り開いてくれる人になってくれればと願う。私になれなかったものだ。

拍手[5回]

PR

コメント

プロフィール

HN:
トリ
性別:
女性

P R

最新コメント

[11/29 NONAME]
[01/09 k]
[01/09 k]
[01/07 k]
[01/07 k]

ブログ内検索

忍者カウンター