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毒親からの解毒日記

自己中心的で「暴力はしつけ」タイプの父、浪費家で「私は悪くないわ、気が付かなかっただけ」タイプの母に育てられ、子持ちになって初めて自分の中にあった親からの毒に気が付いたアラサー女の独白です。

歯のこと

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歯のこと

このことはどのカテゴリーに入れるか迷ったが、責任は母にあると思う。

先日、歯の健診を兼ねて歯石とりに歯医者に行った。
歯石とりというのは生まれて初めてだったので、痛いのではないかとか、状態がひどいんじゃないかとか、いろいろ心配したのだが、虫歯もなく、きれいにしてもらえてよかった。歯科検診で虫歯がないと言われたのも、生まれて初めて。

小学生のころ、学校で歯科検診があった。年に一回。虫歯がないと緑の紙、虫歯があると黄色い紙が渡されて、それをもって歯科医にかからなければならなかった。私は一度も緑の紙をもらったことがない。
歯科検診はだから、恐怖だった。きっとまた黄色い紙を渡されて、母に「またなの?」と嫌な顔をされ、あの不快な音の歯医者さんに行かないといけない。どうしてほかの子は緑の紙なのに、私ばかりいつもいつも黄色い紙なの?

今なら回答は簡単にわかる。歯を磨く習慣がなかったためだ。

母は私に「歯磨き」というものを一切教えなかった。母に歯を磨いてもらったこともない。「おかあさんといっしょ」の1コーナーで、「はみがきじょうずかな?」というのがあり、そこで毎回子供が音楽にのせて歯磨きをする。「仕上げはおかーあさーん♪」というところでお母さんが登場し、子供の歯を軽く磨きなおす。私はそれを見て、こういうことをするんだなあ、と漠然と思っていた。やってみたいと思い、母に言うと、「そんなのいいから」と言われてスルーされた。今思うと、子供の歯磨きなんかに付き合っていられない、自分の歯磨きくらい勝手にやってくれ、という意味だったのだろう。母としては、子どもはいつのまにか歯磨きの習慣を身に着けているもの、という認識だったのだと思う。実際に、歯ブラシだけはちゃんと買って置いてあったので、たまに自分でおかあさんといっしょの真似をして磨いてみたりはしていた。でも、それがなぜ大切なのかわからず、習慣にならなかった。歯の間にプラークがついてきたのが鏡で見てわかるようになったら磨く、という感じだった。
母も全く私が歯磨きをしていようがしていまいが気にしなかった。ただ、私が小学生になって黄色い紙を持ってくるようになると、イライラしながら小児歯科に私を連れて行った。
これは、期限内に治療されなかった場合、学校から保護者に連絡が行くシステムになっていたからだろう。今思うと、本当にありがたい仕組みだ。それがなかったら私は虫歯を放置されていたと思う。

小学校の高学年になったとき、保健室の外側に掲示されているポスターを読んで(これは友達が保健室登校になったため、保健室に行く機会が増えたから)、歯の大切さ、歯磨きの重要性を理解した。それからは毎日狂ったように歯磨きをした。朝、晩の歯磨きをそれぞれ10分ずつした。父はずっと歯を磨いている私を見て、「まだやってんのが!」と怒ったが、歯磨き中は殴られなかった。それまで習慣でなかったことを習慣にするっていうのはかなりつらい。でもなんとか小学5年生のとき、私はそれをやった。虫歯は菌が引き起こすということも書いてあったので、お風呂場の蛇口から出るお湯の最高温度でうがいしたりした。

でも、その年ももらった紙は黄色だった。本気で泣いた。それからは一日二回の歯磨きも手抜きになって、中学生の時は朝の歯磨きをさぼることも多かった。その代り、夜だけは10分磨いた。
おかげで、自分で歯のケアを始めるようになってから生え変わった歯は現在でも虫歯がない。
治療してある歯は、上下左右の第一大臼歯(親知らずを入れて奥から三番目の歯)しかない。
だから、今回歯石とりに行って、担当になった歯科衛生士さんに「昔から虫歯ができにくかったのかな?」とさえ言われた。全部ぶちまけてやりたい衝動にかられた。ちがうんですよ、小さいころは親が歯磨きってものを教えてくれなかったんで毎年虫歯の治療してましたよ、小学校の高学年になって自分で歯磨きというものを学んで、自分で予防したんですよ、そしたらどんどん虫歯でやられた乳歯が生え変わって今では4本しか治療した歯が残ってないんです、生え変わる前は上下左右の第1小臼歯(犬歯の奥側へ隣の歯)まで12本治療されてました、親が毒親で子供の生活習慣に全く無頓着だったんで、全部自分の努力でここまで持ち直したんですよ、と。

歯は、生活習慣というものをしつけてもらえなかった場合、最も傷みやすい部位だと思う。子供本人がどうしても歯磨きを嫌がるという場合もあるだろうが、そうであっても普通の親なら甘いデンタルペーストにしてみたり、なるべく一緒に歯を磨くようにしてみたりして、習慣にするように努力するだろう。虫歯になってしまうとどういうことが起こるのかを教えてあげたりもするだろう。私は小さいころ、虫歯になってしまう自分が悪いんだと思っていたけど、親のケアも協力もなかったのだから、むしろあの状態から持ち直したのは我ながら称賛に価すると思う。

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